連載小説ブログ「昭和56年」

第八話 さっぽろを散策(1)

五月の連休に入り、俺は街ブラを初めてした。

 気候は若干まだ肌寒く、お気に入りのラルフローレンのマドラスチェックのサマー・ジャケットとネイビーのパンツに白シャツを着こんだ。

 ラルフローレンを初めて手に取ったのが、確か大学二年の頃だったのを覚えている。当時渋谷でバイトをしていて、街ブラの途中に入った西武百貨店にラルフの店はあった。

 トラ系の感じに惹かれ入ったのを覚えている。そして定番のポロマークの入ったポロシャツ。とても上品な感じで思わず買ってしまったのを覚えている。

 当時俺らが大学生の頃に流行ったのは、クルーズのロゴ入りトレーナーやフクゾーのポロシャツ。


 昭和52年頃はニュートラ路線が全盛期だから、男はチノパンにクルーズのトレーナーにクークスのワラビーが定番ルック。女性陣はミハマのべったんこ靴にフクゾーが多かったな。

 おまけに当時は雑誌「JJ」が大流行り。

 フェリスとかの有名女子大のお嬢様系大学生とその彼のスナップショットに掲載されるのが、俺ら大学生の自慢だった。そしてハマトラなる造語も産み出していたな。

 このサイトに懐かしい写真があるけれど、しみじみ懐かしがって見ちゃいます。

 当時トラ族のバイブルだったJJも今や廃刊だとか……。

 俺は俺で流行ものは追わない天邪鬼だったから、皆が着だすと妙に冷めちゃう傾向が強いから、ラルフローレンとの出会いは「これだ!」って感じだったのを覚えている。今は定番で誰でも着ているからもう買うことはないけど。

 当時はバイトで貯めた現金で西武百貨店の渋谷に通ったのを覚えているなあ。

 そして友達に「まだクルーズ着てんのかよ」なんてエラソーに講釈垂れたの覚えているな。

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